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![6月27日(水)にオープンする[なんばこめじるし]ってナニ?ドラマにも?](http://www.nam-come.com/interview/images/arc1_head.gif)
1 June 2007

通称[なんこめ]。なんばの南海電鉄高架下にオープンする飲食エリアで、ネーミングは放送作家の小山薫堂さんである。
街づくりプロデュース会社のスタッフが、ミナミの南側413店を食べ歩いて厳選したという11店舗が、なんばに初出店。
さらに小山さん自身もたこ焼き屋を始めるって、マジで!?
しかも驚く画期的な仕掛けが…。
出かける前に読めば、ウラ話でそのラーメンが、角煮が、たこ焼きがさらにおいしくなる、「正しい[なんこめ]の使い方」をここに指南するわけである。
小山 そもそも僕がここにかかわるようになったのは、「とにかくこだわった店をやるから」ネーミングを考えてくれと頼まれたのがはじまり。大阪だからあまりしゃれた名前でも、「ケッ」とか思われそうだし。そこで「なんば」という土地のプロフィールをたどってみたんです。そしたら、かつてここには米蔵と米蔵から道頓堀を結ぶ運河があった歴史に行き当たった。米といえば食。「食いだおれ」のイメージにもぴったりきました。同時に頭の中に「※」が思い浮かんだんですね。「こめじるし」という語感も、なんだか気に入ったし。もうこれしかないでしょう。
門上 たしかに、大阪ではあまりしゃれ過ぎていると、受け入れられにくいところがあります。どこかベタな部分がないとアカンような、そんな独特のノリが必要ですね。
小山 僕の大阪の食に関するイメージは、ハードルが高そうだということ。東京だとメディアの力で盛り上がっちゃうお店って、あるじゃないですか。でも大阪ではそうはいかない。舌も厳しいし、何よりコストパフォーマンス。価格に見合わないとダメですよね。非常に難しいだろうな、という思いがありました。でも今回、出揃った11軒に関しては、確実にそのハードルをクリアしてるんですよね。413軒の店を食べ歩いて、そのうちの20数軒に絞り込んで、さらに最終的に決まった11軒ですよ。もうそれだけで、おいしそうでしょ。
門上 味に関しては高いレベルでのこだわりを持っているのが大阪人。でも大阪=粉もんでなく、割烹や焼鳥、カウンターのフレンチもある。一歩中に踏み込めば、とても幅広くて奥深く、面白いんですよね。
小山 箱があって区割りをして、そこに店が入って、形をつけたという単純なものじゃないです。
門上 お店を口説くのもひとすじなわではなかったと思いますよ。
小山 どんな店に入ってもらうか、決まるまでもとにかくドラマチックでした。まともに話を聞いてもらえるまで、3度以上通うなんてのは当たり前。交渉にあたる側の熱い情熱がなければ、実現しなかった話です。
門上 ひとつひとつの店にも、ドラマがあるでしょう。
小山 413軒集めた時点で、もうすでにドラマがはじまっているんですよね。家族経営のお店が多く、出店するにもみなさん命がけなんですよ。チェーン店がコマを増やす感覚とは、まるで違う。その崖っぷち感がすごい。この物語をみなさんと共有したくて、[なんばこめじるし]を舞台とした[なんこめ]が完成するまでのドラマを作ることを思いついたんです。
門上 実在の飲食施設をドラマにするとは画期的ですね。ちなみにタイトルは?
小山 『なんこめ満腹物語』です。6月29日(金)の放送です。
門上 それにしてもキタにはない熱気です。東京にもないでしょう。
小山 東京じゃ、まず無理です。
門上 なんばパークスができた場所ですよね。洗練されたものと、ベタな大阪のノリが混在できるのも、ミナミ独特なんです。外部デザインは森田恭通さんですよね。
小山 ものすごくおしゃれな外観なのに、中はディープな大阪が凝縮されている。そのギャップがおもしろい。こんなのが東京にもあれば、と思います。
門上 大阪の食に関しては、やっぱり粉もんのイメージが大きかった?
小山 粉もんというより、得体の知れないソウルフードが多そうだな、というイメージ(笑)。一見さんではなかなか紐解くことのできない、奥深い世界があるんじゃないかと。
門上 小山さんは[なんこめ]でたこ焼き屋をやるんですよね。
小山 そうなんです。どうせドラマにするなら、本当の現場にも何かリアルなものがあったほうが面白い。で、非常にストレートな発想なんですけど、やっぱり大阪だからたこ焼き屋ってことに。ちなみに店の名前は[たこやきらぼ]です。安くておいしい、が当たり前の大阪で、どうやったら買ってもらえるものを作るかが、悩みどころなんですが。
門上 なにかひとつ、ウリがあれば、絶対にファンはつきますよね。数の多い少ないはあるかも? ですけど(笑)。具体的にどんなたこ焼きになりそうです?
小山 やぁ、それが試行錯誤で…(笑)。グラム売りにしたり、焼き上げたたこ焼きを素揚げにして塩をふったり、アイデアはいろいろ出るんですけど。何か妙案はないですかね?
門上 熱々もおいしいけど、冷めてもおいしい、っていうのも、ありですよね。でも大切なのは、外がカリッとして中がトロッという、あの食感。
小山 そういえば、フランスの有名シェフ、ジョエル・ロブションが初来日したときに、日本の食べ物でいちばん興味を持ったのがたこ焼きなんだそうです。いかにして丸く成形した中に具が入って、しかもトロッとしているのか!? って感動していた。フォワグラ入り1個800円の高級たこ焼きなんて、どうですか?
・・・という小山薫堂の問いに、門上氏の回答は?この対談の続きは、ぜひ発売中の「Meets Regional」(京阪神エルマガジン社)7月号でチェックしてください!
取材/植田唯起子 佐藤良子
写真/川隅知明 平賀 元 藤田晃史

門上武司さん プロフィール
大阪生まれ。料理評論家でありフードコラムニスト。著書に『京料理、おあがりやす』(廣済堂出版)、『スローフードな宿』(木楽舎)があり、関西のグルメ誌『あまから手帖』編集主幹も務める食の重鎮。
撮影/小山薫堂